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思春期外来での雑感

最近の思春期外来での雑感を書いてみたいと思います。「医学的に」というより個人の感想です。

 

幼少時から「将来何になりたい?」という質問はよくされてきました。男の子なら「サッカー選手」「パイロット」などが多く女の子なら「お花屋さん」「お嫁さん」などの答えが多かったような気がします。しかし、最近は「夢」ではなく現実に進路としての将来を問われる年齢がどんどん若年化している気がします。自分の人生をそんなに早くに決めないと大人になれないのでしょうか。RPGゲームの「はい」「いいえ」の選択肢のように、次々と選択をせまられ、当初の計画からズレが生じると自責や劣等感を持つような中高校生が多い気がします。

 

早期に決めすぎずに、いつかやりたいことが見つかれば「学力」「体力」「健康」を理由に、やりたいことを諦めずにすむように、基礎的なことをきちんとしていれば、将来像は急ぐことはないと思います。

 

近いうちに「病院まちネット」というサイトに中田こころのクリニックが掲載され、恥ずかしながら私のインタビュー記事が載ります。医学部進学を決めたのも精神科医を目指したのも、そんなに早い時期ではありません。開業を決めたのも開院4ヶ月前です。

 

人生は、その場になってみないとわからないことがたくさんある上に、年齢とともに興味や関心が変わってくるのは当然と思います。大人になれば、必要にせまられ選択の余地すら与えられないことがたくさんあります。どうか中高校生は、学生のうちならではのことに専念し、将来を急ぎすぎないようにして欲しいです。

 

また、保護者や学校の先生は、「若いときにもっと頑張っていればよかった」という自分の後悔を子供に晴らさせるような、自分の人生の代理をさせないように気をつけてあげて欲しいです。私は医師であり教育者ではありませんので素人考えでの雑感でした。

 

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