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「あなたは何故、その薬を飲んでいるのですか?」「出されたから飲んでいます」

風邪薬から胃薬、漢方薬にいたるまで、どんなお薬でも100%副作用がない薬はありません。 心療内科、精神科でよく処方されるお薬は、依存性や習慣性の恐れがあるので投与量や投与日数が厚生労働省から厳しく規定されています。

 

以前のブログにも書かせてもらいましたが、医師免許があれば、大抵の薬は処方できます。しかし、精神科や心療内科で処方する薬は、やはり専門機関で管理すべきだと考えています。患者さんからお薬手帳を見せてもらい、びっくりするような無茶苦茶な処方を見ることが未だに多く感じます。

 

医師は決して悪意を持って処方しているわけではなく、長い付き合いの患者さんが「眠れない」といえば良かれと思い睡眠導入剤を出し、「最近物忘れが出てきた」といえばアルツハイマーのお薬を出してくれます。しかし診断そのものが間違っていたり、投与期間が漫然と何年も継続していたり無責任な投薬が多すぎると感じています。

 

不適切な薬物治療の是正には、内服する側も処方する側も「なんとなく」ではなく「なぜ?」「どうして?」を意識しあうことにつきると思います。

 

逆に言えばきちんとした診断に基づき適切に処方されたお薬を指示どうり服用すれば、一概にこわいもと決めつける必要はありません。 習慣性や依存性につきましては、正しい治療法で使用すれば、心の健康を取り戻し、自然にお薬を飲み忘れたりするようになり内服終了できます。また、絶対に飲まないといられなくなるような「身体依存」やだんだん効かなくなり投与量が増えていく「容量依存」のあるお薬を使用せざるおえないときは、その旨を十分に説明し、中止目標時期を伝え使用しております。

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