大人のうつ病の症状として、すぐに思い浮かぶのは「落ち込みが激しい」
「被害意識やマイナス思考が強い」の抑うつ状態や、「喜びなどのプラス感情が湧かない」
「興味・意欲の喪失」「自殺願望」等ではないでしょうか。 これらは全て精神的な症状
です。
しかし、子供のうつでは、身体症状や行動の変化として以下のような症状が出ることが
多いのです。
子供のうつ病の症状 |
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行動面 | 落ち着きがない、意味のない行動を繰り返す、行動の速度が遅くなる、寡黙、毎日繰り返す同じ行動や責任分担をこなせない、集中できない、成績が落ちる |
身体面 | 食欲がない、体重が減った、成長曲線に合わせて体重が増加しない、体重が極端に増えた、眠れない、いつまでも眠っている、吐き気、頭痛、腹痛 |
大人と異なり、行動や身体面でうつ症状が出るのは、言葉で自分の感情、特に複雑な感情で
ある憂鬱感を表現するのがまだまだ未熟なためです。近年まで子供のうつ病が発見されにく
かったのはそのためと考えられています。
また、子供のうつに関する知識がないと、身体的な症状が出ていたとしても、小児科や内科
を受診し異常がなければ「仮病なのでは?」「気持ちの問題なのでは?」とSOSが見逃され
がちになってしまうのです。